【お母さんに捧げる歌】

お母さんは家事で忙しすぎて
僕にかまってくれなかったけど

でも、毎日、ご飯を作ってくれて
家族みんなに食べさせてくれたよね

たまには子守唄を歌ってくれて
耳くそをほじってくれて
ひざまくらで眠ったこともあったっけ

そんなお母さんの不器用な愛が
僕にはたまらなく
嬉しかったよ

僕がお母さんのあとを
追おうとすると
マザコンみたいに思われるから
それが嫌で

手をつなごうとされたら
その手をふりはらって
逃げたけど

それは僕なりの
せいいっぱいの
愛なんだよ

今だから言える
今だから言える
心の中で
そっとつぶやくよ

僕はお母さんが大好きさ

お母さんは世界一美人だと
本気で思ってた

僕の世界はせまかったと
誰もが笑うだろう

だけど、僕だけじゃなかったんだよ

男は
誰もかれも
本当はお母さんが
大好きさ

今だから言おう
今だから言おう
僕はお母さんが大好きさ

あなたがおばあちゃんになっても
心の中のお母さんは
変わらない

だけど
年はとっていくもの
死に近づいていくもの
記憶はおぼろげになり
同じ言葉を繰り返す

それは悲しいことだけど
いつか自分もたどる道
子どもにかえるお母さんを
僕が今度は手をひこう

よっくる