ポセイドンはギリシャ神話に出てくる
海の神様。
でも、ぽせいどんは、ちがいます。
海洋生物で、大きなからだ。
どれくらい大きいかって?
クジラより大きいんだよ。
クジラが頭の上で小魚のようにはねるんだ。
ぽせいどんは、のんびり、ゆったり、
おーらかに生きている。
あくせくしないし、する必要がない。
サラが頭の上で滑り台のように遊んでも、
気にもとめない。
ただ、サラが遊び終わるまで、じーっと立ったまま、待ってる。
そして、サラが遊び疲れて去っていくと、ぽせいどんも海の底へと沈んでいく。
ぽせいどんが沈んだあとの海は、
鳴門のうず潮のように、
うずを巻いている。
そんな海の王者、ぽせいどんも、
海の中ではちっぽけな存在にすぎない。
地球上の生物ではおそらく最大のからだを持っているはずだが、同種の仲間もおらず、言葉を発することもない。
天涯孤独の ぽせいどん なのだ。
しかし、それを気にしてるふうでもない。
いつ生まれたのか、誰も知らない。
どれくらい生きているのか、誰も知らない。
どこにいるのか、誰もわからない。
正体不明。謎の生物。
それが、ぽせいどん。
よっくる