アースダイバーみと

第三話

 

ここで、一癖も二癖もあるアースダイバーのメンバーを紹介するわね。

アースダイバーについてはおいおい説明するとして。

国際色豊かな面々が集っているのよね。

全部で十二名いるはずなんだけど、常時集まるのは五、六名ってとこかな。

リーダーはさっきも紹介したダンディ青山。

日本人よ。

それから私の自称妹のみく。

当人が私の妹だと主張して譲らないのよね。

私には記憶ないけど。

パパ、ママに確認したいところだけど、今は家庭の事情でそれどころじゃない。

それもおいおい話すわね。

それから駄羅(だら) 井ら魔(いらま)っていう怪しいお坊さん。ダライ・ラマと関係あるのかしら。本人がそう呼んでほしいみたいだから、そう呼んでるの。

いらまさん、いらまさんって、呼んだら、なんかうれしそうなのよね。

若い女の子に声をかけられるのに慣れてないみたい。

そういうところは青山に比べれば信頼できるわね。ネーミングセンスはイマイチだけど。

 

それから、ダンサーのラップホップ・チョッパー。

踊りがとてもうまくて、ホレボレしちゃう。

現実の世界では、プロのダンサーらしいわ。

 

アースダイバーの活動は仮想空間で行われるの。

接続装置を頭にかぶり、パスワードを入れると、この世界に飛ぶってわけ。

だから、みんな、名前も仮名を使ってる。

私とみくは名字を伏せて、名前で呼んでもらってるの。

SNSのリアル版て感じかな。

 

あと、時々、現れるのが謎の人、ラリー・ラリマール。

ムーミンで言えば、スナフキン的な存在。

リーダーのダンディ青山とは友達みたいなんだけどね。現実の世界ではビジネスパートナーだとか言ってたな。

外国人だけど、どこの国の人かわかんない。

この仮想空間ではコミュニケーション手段はテレパシーを使うから、違う言葉を使う外国人ともコミュニケーションできる。

ある意味、あの世の世界に似ている感じ。

まあ、あの世のことはおいおいね、おいおい。

 

第三話  終わり

 


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