『サラとシンシア』より
【星降る砂の上で】
星降る砂の上で
私は
天に向かって
手を合わす。
美しい天の川。
天の光。
星の輝き。
すべてが神聖で
愛しくて
涙流れる夜
星々に願いを送る
私自身が平和でいられるように
私の家族が平和でいられるように
私の友人が平和でいられるように
そして、この島の住人達が平和でいられるようにと。
この美しい島で
この美しい島で
私は何を惑い
悩むのか
神様は
こんなにも素晴らしいギフトを
私にお与えになっているというのに。
心にぽっかり穿たれた
空洞は
いったいなに?
南の島の巫女・シンシア