【一隅を照らす】
 
天より降ろしたる
細く、かそけき光の糸に
すがるように、
闇の亡者がむらがり、
救いを求める
その糸にふれ、
糸を昇りしものは幸いなり
ひとつぶの魂しか
運ぶことかなわぬ
弱き糸なれば
われもわれもと
しがみつけば、
たちまち切れる蜘蛛の糸なり

そんな、地獄の片隅に
細き糸降ろすいわれは、
譲り合いの心、
取り戻せとの思し召しなり
われさきに、ではなく、
われはあと、
きみがさき、
譲り合いの心もて
みなが
細くかそけき
一本の光の糸を分け合うとき
一人、また一人と
闇から光へ帰ることができる
 
人間は無力、微力にして
多くの人を一度に救うことはできないが、
一隅を照らし、
闇に苦しむ人ひとり
あなたのそばの人ひとり
助ければ
それでよい。
 
それが毎日、毎瞬ごとに
一人でなく、
多くの人々が立った時、
どれだけ多くの者達が救われることだろう。
 
無力に苦しみ、
何もしない、できないとあきらめるな。
あなたに手が届く人に
手を差し伸べるだけでよい。
 
一人が一人を救い、
二人が二人を救い、
十人が十人を救う。
 
それを飽くことなく、続けるだけでよい。
 
   よっくる(*^▽^*)