個人的に、原田マハさんブームが継続中の私。
何冊目かの原田マハさんは『異邦人』
これで、いりびと、と読むそうです。
〈内容〉
たかむら画廊の青年専務・篁一輝と結婚した有吉美術館の副館長・菜穂は
出産を控えて東京を離れ、京都に長期逗留していた。
妊婦としての生活に鬱々とする菜穂だったが、
気分転換に出かけた老舗の画廊で、
一毎の絵に心を奪われる。
画廊の奥で、強い磁力を放つその絵を描いたのは、
まだ無名の若き女性画家。
深く、冷たい瞳を持つ彼女は、声を失くしていた―。
京都の移ろう四季を背景に描かれる、若き画家の才能をめぐる人々の「業」。
『楽園のカンヴァス』の著者、新境地の衝撃作。
昼ドラみたい、と言ってしまえばそれまでなのですが
菜穂をとりまく環境が目まぐるしく変わっていく中で
自分の芯を持ってブレずに生きる菜穂と
その場に流されてしまいがちな一輝と
個性的な菜穂の家族たちと
みな、それぞれが魅力的で、一気に読み通しました。
息子のお昼寝の間に、ほぼ一気読み・・・
続きが気になってしかたない! って感じでした。
私が菜穂の立場だったら、彼女みたいに強く生きることはできないだろうし
決断力、勇気、信念、などなど
私にはないものばかりの彼女ですが
だからこそ、菜穂がものすごく格好いいと思えたし
菜穂みたいな生き方が出来たら素敵だな、と思えました。
思いもよらぬ展開で、最後はびっくりでしたが
色んな人の色んな想いが溢れる
素敵な作品でした

『総理の夫』を読んだ時にも思いましたが
私は、原田マハさんの描く、強くしなやかな女性が
きっと好きなんだろうなぁ。
こんな人になれたらいいなぁ、と
ついつい、自分と比較しながら読んでいます。