還暦を過ぎて、既に老後に入っているのかもしれないが、いやまだ現役で働いているから、老後では無いように思う。


しかし、この先仕事を辞め、或いは母を看取った後が私の老後の始まりかもしれない。


自分の過去を振り返り、そう遠くはない未来のことを思う。





私が46歳の時に主人は約半年の闘病後、肺癌で54歳で亡くなる。


残された高校一年生と浪人中の息子が二人。


何としても息子たちを自立させることが私の生きていく目標となる。


いろんなことにがむしゃらに生きてきた。


息子二人を遠方の大学で一人暮らしをさせた。

次男には海外留学もさせた。


ようやく長男が就職したことで私の肩の荷が半分降りた。


しかし、ホッとしていたのも束の間、私自身が乳癌となり、手術後も半年間の抗がん剤治療を受けることとなる。


なんとか乗り越えられて、次男も就職が決まった。


私の目標は、達成できたのだった。



その後、長男は26歳で、次男は29歳で結婚。



私が夢見ていた嫁たちと友達のような付き合いはできていない。


どこか遠慮して、表面上だけの付き合いになっている。


まあ、仕方のないことかと今では諦めている。


主人が亡くなって15年経つが、今でも主人が生きていてくれたらと思うことが度々。




長男が結婚してからは完全なひとり暮らしになった。


もう8年位になるのかな。



私のたった一つの生き甲斐となってくれた息子たちとは、今では世帯も違うし、生活も違う。


それが私の目標だったのに、空しくも感じてしまう。





老後は、中楽坊のような老人マンションに移り、なんのしがらみもなく、同世代の人たちと平穏な気持ちで、暮らしたい。


今現在思うこと。


またすぐ気が変わるかな(笑)