私の母は家から車で30分くらいの場所で、私と同様おひとりさまで暮らしている。
なぜ一緒に暮らさないのかと言われることがあるけど、母は母で、私は私で、今の生活に満足しているから、としか答えようがない。
実家には週に一度様子を伺いがてら、訪れている。
88歳を過ぎ、最近衰えてきたのを実感する。
買い物には今も自転車でスーパーまで行くから、足腰は今もなんとか健在。
でも、以前にも増して機械音痴が著しく、例えば、春先に27年も使っていた洗濯機がようやく?壊れて、新しい洗濯機を買ったまでは良かったが、何度言っても上手く使えない。
洗濯物を入れてスタートボタンを押したら後は洗濯機が水量を計測して勝手に脱水までしてくれるのに、母がいちいち違うボタンを押しては、水が出ない、と大騒ぎをしたことがある。
私の携帯にも掛けたらしいが、仕事中で出られず、販売店、挙げ句の果てにはメーカーや自分の妹のおばさんところまで電話を掛けて聞いたらしい。
私が行くと、説明書を広げて何度も見たがわからないと嘆いていた。
あ~あ、
という事で、マジックで押す場所を印して帰ったきた。
エアコンもしかり。
私が冬と夏の初めに設定を暖房、冷房と切り替えないと使えない。
今年の夏は梅雨が長く、肌寒い日が続いていたので、私もすっかりエアコンのことを忘れていた。
梅雨が明け、台風が去った後、急に猛暑がやって来た。
私自身も冷房はあまり好きではなく、なるべく自然の風で過ごしたいので、家中を開けっ放していることが多い。
が、さすがに、昨日、今日の35度を越えそうな勢いで暑くなると、エアコンのお世話になる。
昨夜も暑かった。
寝ているときもエアコンのタイマーが切れると再び入れる。
その時、はっと気付いた。
母のエアコンは暖房のままだ。
一瞬冷や汗が出た。
まさかね。
こんだけ暑かったら、誰かに聞いてエアコン付けてるやろう、、、
次の日の今日、仕事が終わって実家に行った。
母は汗をタラタラ流しながら、元気に「なんや~」と言った。
エアコンは暖房のままだった。
こうなったら、もう笑うしかない。