先月、次男からイオンシネマの無料チケットを貰った。

一枚やけど、映画でも見てきたら。
と嬉しい一言付きで…


5月31日までの期限だったが、イオンシネマは直ぐ近くには無いので、2ヶ月に一度の草津への通院日の今日見ようと決めていた。

病院帰りに足をのばして草津イオンに行く。


「モリのいる場所」

山崎務も、樹木希林も素晴らしい役者さんだ。

齢を重ねられ、ますます味が出ている。


樹木希林は悠木千帆の時から好きだった。
役なのか本気なのかわからない、破天荒な感じが、他の女優さんには無いものがあった。

その一方で、どこか投げやりで哀愁があり、普通の女の幸せから縁遠いところ、とぼけたユーモラスなところ、全てが私には魅力的だった。

「時間ですよ」より以前に女優さんとして出ていたドラマを見たことがあったが、その頃既に独特の雰囲気を漂わせていたのを覚えている。

私が中学生位の時、悠木千帆のような女優になりたい、と真剣に考えたことがあった。

私は、変わっている所を凄く魅力的だと思う変わった子供だった。

勿論、田舎者で東京にも行ったことのない少女の儚い夢で終わったが、高校生の時はどこかにその夢を捨てきれず、少しだけ演劇部にも所属していた。



今日の映画は、お二人のその年齢でしか出せない淡々とした自然体の良さが、とても伝わってきた。

これは今から43年か44年位前の画家熊谷守一夫婦の1日を描いた映画だった。

映画の中で、桃屋の佃煮のりのCMや当時のドリフターズの話題が出ていて、懐かしいなぁと思ったまでは良かったが、実際に金たらいが幾つも天井から落ちてくるシーンと、明らかに人間ではない三上博史の役処は訳がわからなかった。

あの演出は要らなかったのではないかしら?

残念に思ったのは私だけかしら?


しかし、こうして元気にウンチク言いながら映画を楽しめることが何よりの幸せなのだ。

ありがたい。

有り難い。