毎日その犬のぬいぐるみを見て鳴くため、
仕方なくりんちゃんに差し出してみた。
すると、耳の端っこをほんのちょっとだけ噛んで、舐めておしまい。
明らかに遠慮してる

りんちゃん用のぬいぐるみは、ブンブン振り回して、噛みまくってパコってるのに…
そして、相方が私のぬいぐるみを触ったら、
ワンワン、ウーウー唸って、相方を攻撃して、
ぬいぐるみに覆い被さって、守ったのだ。
さらにそのぬいぐるみをくわえて、私のところに持ってきた。まるで、「ママの大事なぬいぐるみを守ってあげたよ!!」と言わんばかりに…
これにはビックリ仰天、涙が出た。
でも、とは言っても犬だし…
たまたまだったんだろうな…
と、疑ってかかってた。
でもやっぱりそのぬいぐるみだけには、悪さをしない。相方が触るとまた攻撃する。それを繰り返した。
私の幼少期からの大事な大事なぬいぐるみ。
誰にも触られたくなかったぬいぐるみ。
誰にも名前を教えてあげなかったぬいぐるみ。
棺に一緒に入ると決めてたぬいぐるみ。
遂にりんちゃんにあげることにした。
りんちゃんには、そのぬいぐるみの名前も教えてあげた。
りんちゃんと2人きりの時だけ、ぬいぐるみの名前を呼ぶ。相方にはやっぱり教えない。
棺には一緒に入らないことにした。
りんちゃんが先に逝ってしまったら、りんちゃんが寂しくないように、一緒に見送る。
私が先に逝ってしまったら、りんちゃんが可哀想なので、やっぱりりんちゃんに渡そう。
ふと、そんな気持ちになった。
まさか犬に渡すことになるなんて、想像もしてなかった。
つづく