んまぁ
綺麗なオテテ。


ついに
パンドラの箱を
開いてみた。


そこには
鯛や平目が舞い踊るかのような
美形天才ピアニスト
ぶうにゃんが
様々なお顔で
ニーズに応えていた。


故国では
プロパガンダや
外貨獲得の手段としてしか
扱われなかった
傷つきやすい少年
ぶうにゃん。

耳目を集め
丁重にオトナが対してくれるのを
楽しんでいる風もある。


柔らかいぶうにゃんだ。


本を支える指が
人差し指と薬指
それと親指だ。


一般人は
もっとガサツに持つ。


やんごとないなあ
ぶうにゃん。


この指の
芸術家然とした
美しさ……。


同じ星の人とは
思えない。


この指の
指先を使ったり
指の腹を使ったりして
名演奏をするんだね。


そう思うと
一層美しい。


神様は
やっぱり 
選んだ僅かな人にだけ
才能と美しい部品(手指)を
授けるんだなあ。


じっと我が手を見る。


さも不器用そうで
シミだらけの手だ。