初めて
この手を見たとき
大袈裟でも冗談でもなく
自分と同じ人間の手には
思えなかった。
繊細でありながら
大胆不敵で
女性的なのに
力強い男性的なことに
本当に驚いた。
又奏でる音が変幻自在なのだ。
時にたおやかに
時には雄々しく
又時には桜が散るかのように
華やかで例えようのない
美しさだった。
そう…
華やかさが際立っていた。
ピアニストらしい
華奢にも見える手だけど
注意してお写真を見ると
右手よりも
左手の方が
男性らしく
厚みがあって
節も太い。
気のせいだろうか…
気のせいだったとしても
私の耳に届いた左手の音は
かなり重厚で
何があろうと
進むべき道を迷わない
自信に溢れた音のように
聞こえた。
好きだな…
大好きだな…
と思った。
それは今も私の中で
変わらずに感じている。
今…
残念ながら往年のようには
動いてくれないという
左手ではあるけれど
それでも
右手の音が好きか
左手の音が好きか
と問われれば
間違いなく迷うことなく
左手だ…と答える。
こんなに大好きな左手を持つ
素敵なピアニストに
巡り合えたことを
本当に幸せだと思います。
さあ
今年もプログラム作ってくださるかしら?
だとしたら
何色でしょうか?
ぶうにゃんのコンサートプログラムは
綺麗な色の表紙が目を引く。
ワインカラーも白も
海老茶もあった気がする。
去年は海のような
深い蒼だった。
今年は抹茶色なんて
いかがでしょうか?
