都知事センセの
「蜜です。」
が聞こえてきそうだ。
しかも
私にも一人息子がいるが
斯様に近距離で
目を合わせたのは
生まれてから3年ほどの
短い時間だけだった。
お母さま
ぶうにゃんが
可愛くて
愛しくて
何物にも替え難い宝物だったろうな。
わが、昔昔その昔は
可愛らしかったような記憶がある
あのでくの坊の息子に
このような近距離で
ほほに触れようものなら
即座に
「うげっ…きもっ」
だっただろうな。
このぶうにゃんはお幾つくらいだろうか。
なんにしても
少年を過ぎ
青年から大人への階段を
上り始めているだろう。
本当に
あの脱出劇で望んだのは
お母さまとぶうにゃんが
平和に思うままに生きること
ただそれだけだったんだろうな。
だから
この蜜は
許してあげる…。
家のぼんくら息子は
終ぞこのような
おおらかな愛情表現をしてくれないが
それなりに心配はしてくれている…らしい。
頂けるものならば
ぶうにゃんの爪の垢でも
分けていただきたいけど
まあ、私の息子だから
あれが精いっぱいなんだろう。
お母さま
貴女の大切な大切なぶうにゃんは
たくさんの苦難を乗り越えて
今も素敵なピアニストですよ。
安心してくださいね。
