
普段は
手のひらを上に向ける事は
あまり無いのではないか…と
思いながら
美形ピアニストを
うっとり眺める。
そもそも
日本人の御作法ては
手のひらとか、足の裏とかは
見せないのかもしれないけど
西洋の方々は
手をWの形にして
手のひらを上に向ける
おどけたようなお顔をなさる。
かくいうぶうにゃんも
時折可愛らしいおどけたお顔をなさる。
あの
支配的で抑圧された国で
生まれ育っても
ユーモアは持ち続ける事が
できたんだなあと
改めて思う。
笑うことさえ
良しとはされなかっただろう
かの国で
柔らかい青春時代を過ごした
優しいぶうにゃん。
今
大好きなピアノと
大好きな奥様が傍らにあり
多少身体は思うに任せなくとも
幸せにお過ごしではないかと
思いたい。
武士が残心をしてから
ようよう背を向けるような
日本男児の教えでは
西洋のように
アッケラカンと
手のひらを空に向ける
所作が少なく
真意が測りかねると
言われるけど
確かにこの一枚からは
緊張感はあれど
冷たい空気は無いみたい。
オヘソをお相手に向けて
手のひらを見せているこのお写真は
おおらかに
技術を伝えて
少しでも若者の為になるように
…という
優しいぶうにゃんが
滲んでいる。
今は
日本人でも
西洋の芸術に携わる人は
こんな風に手の内を見せるのだろうか?
なんにしても
こんなポーズも
素敵なぶうにゃんであった。