軍や組織に籍があるならば

高官が似つかわしい。



知識も

知恵も

才覚も

その手と

形の良い頭に

ぎっしり詰まっていそう。



富と権力の象徴…らしい

お髭も

整ったお顔に

ぴったりと

収まっている。




若い頃から

耳目を集めたせいか

どうも

下積みや不遇といった言葉は

ぶうにゃんには似合わない。



…で

ついつい

妄想する。



世が世であるならば…



そして

世界中の国々のリーダーが

私腹を肥やす事なく

国民の平和と安全と

豊かな暮らしに

心血を注いでくれたら

ぶうにゃんは

一体

どんな風に

どんな子供達の為に

身を尽くすんだろう。




大義や思想に縛られた国に

生まれ育ったから

自由の大切さをより良く

知っているぶうにゃん。

故に

音楽の力を

信じ続けているんだろうな。




音楽だけでは

お腹は膨らまないけど

今の私は

音楽を楽しむ

小さな余裕がある。



今のところ

私には

政府高官である

ぶうにゃんより

音楽家ぶうにゃんが

必要だ。




どんな地位にあろうと

ピアノだけは

傍に置いてほしい。



まっ

隙なく軍服を着こなし

厳しいお顔で敬礼するお姿も

素敵に決まってるけど。



ただ

ぶうにゃんには

団体演技のような行進より

高いところから

ヒンヤリとした横顔で

敬礼する

若き高官が似合うに

違いないと確信している。




私は

オメデタイ上に

付ける薬も無く

性懲りも無いまま

歳だけ重ねてしまったと

改めて

オヤツを頂きながら

ちょびっと反省した。



ちょびっとだけ……。