色白で
長身痩躯
知的な眼差しに
高貴なお鼻
音楽は
素晴らしく美しいと
言葉ではなく
音で教えてくれる
しなやかな指
あぁ
考えてみれば
私はこのタイプに弱い
自分から
ガンガン近づいて
あれこれと
先様の興味を引くお話は
できない…と
解っているから
飛雄馬の姉ちゃん宜しく
物陰にふっとい身体を
半分隠し
かの君をうっとり見る
それが精一杯だ。
関数の問題を
スラスラと解く人も
素敵だったけど
楽器を操れる人は
何処か
違う星の人のように
近寄り難かった。
はやい話が
憧れの君であった。
恥じらいや
慎ましさを
未だ知っていた
淡い淡い初恋の君も
色は白く
陸上部で中距離を得意としていた
切長の一重瞼が素敵な人だった。
で…
数十年経ったというのに
相変わらず
このタイプに弱い。
ぶうにゃんに
瞳と心を奪われるのは
必要事項であり
避けられない事だったのだ。
とかなんとか
老いらくの恋を
正当化してみる。
元帥の
協奏曲一番と
アンダンテスピアナートと
華麗なる大円舞曲を聴きながら
オヤツを頂く果報は
手放せないなあ…と
ついつい
にやけてしまう。
ぶうにゃん
かっちょいい。
