何処だろう
と思っていた場所は
やはり
大国の
音楽院の一角だったようです。
いかにも…
年月を経たと思える格子
蔓草模様というのかしら
階段の踊り場か
玄関脇なのか
一番慣れ親しんだ場所
…かもしれない。
ぶうにゃんの
青春の殆どが詰まった
音楽院。
寮もあるようだけれど
ぶうにゃんは
自宅から通学していたらしい。
様々な問題もあったようだけど
やはり
お母様との生活を選んだのか。
なんとなく
スラックスも
ジャケットも
着古した感が拭えない。
やはり
お国の威信を胸に
出国する時は
他所行きをお召しなのか。
国民服ではないものの
豊かとは言い難い生活が
垣間見える。
ピアノに会えなかったら
ぶうにゃんは
どんな道を歩んだのだろう。
エンジニアか
設計士
が似合いそう。
大国で
その職種の格が
どの程度かわからないけど
著書を読む限り
ピアニストもどうも
重用されたというより
便利に使われた…という
印象がある。
若者は
沢山の選択肢から
生業を選ぶものかと思いきや
そうでもなかったのか。
日本も大差ないかもしれないけど
もう少し
自由な風が吹いている。
ぶうにゃんなら
ピアニストという選択を
後悔したことはない
って
言いそうだけど
幾つかの選択肢を
広げてあげたかったな。
まあ
そうしたら
こんなに素敵なピアニストには
会えなかっただろうから
有難い運命だったと言える。
物事に偶然はなく
必然と当然があるだけだと
いうから
これで良かったと
ぶうにゃんも
思っているといいな。
