最近、よく聴く。
ちょっと鬱屈していて
寒い国で雪に閉ざされた季節を
連想させる。
この曲は
私にとって
フィギュアスケートの曲という
印象が強い。
みどりさん と まおさん。
地底から轟くような陰鬱な感じで
ゆっくり始まり
これでもかとばかりに
畳み掛けるような所では
思わず苦しそうな二人が浮かぶ。
この薄暗い感じは
私が勝手に思う
北国のイメージそのまま。
寒くて無機質な部屋の
小さな灯りを頼りに
大柄なピアニストが
言いたい事を
音符に換えたような……
凡人にはできない
感情を音楽にするという
知的な作業を
大国特有の張り詰めた空気感で
積み重ねていくような
孤独で苦しい横顔を
どうしても想像してしまう。
ただ、
ぶうにゃんの
知的な横顔は
大好物だ。
ワイシャツの襟は
広角に広がり
シックなスーツとネクタイを
引き立てている。
こよなく美しいではないか。
私の膨らんだ身体には
一欠片もない
『知的』というワードが
溢れている。
人は自分に無いものに
憧れるんだなあと
改めて思う。
最近は
柔らかな微笑みが
増えたように思いますが
この
どこか冷たい、
冷んやりした感じも
大好き。
その横顔に
この協奏曲が
ぴったりマッチするような
そんな気がする。
私の世界は
非常に小さく狭い。
ピアニストの世界観は
雄大で果てしないんだなあ。
憧れって
手を伸ばしても
届かないという
ことなんだなあ。

