ピアノの素養の無い

ズブズブの素人は

このタキシードの下には

おズボンの釣りバンドが

あるのだろうか

などと

ピアノとは

あまり関係ない事を

考える。



私が

何度聴いても

何度見ても、

一向に飽きることがなく

毎回胸がキュンとする

コンクールの最終審査。



あの時も

貴公子の香り漂う

タキシード姿だった。



私は単純だから

この姿を見ると

パッとあの、最終審査を

思い出してしまう。




人間の指は

こんなに良く動き

ピアノは

こんなに

多彩な音色を持つのかと

毎回KOパンチを頂く。



で、

素人は

あのお衣装は

演奏者にとって

演奏しやすい物なのか

…と思う。



ベッドに入る時以外は

靴を履いて過ごす西洋の方々は

ピアノのレッスンも

お靴をお召しなのか




どうも我が日出る国では

ふかふかで

毛足の長いカーペットの洋間か

体育館の舞台の上に

どどどーーーんと

おワシますます

ピアノを前に

これ又

平民御用達の、

ビニール製ぺたんこスリッパでなく

少し踵が高い履き心地の良さげな

高級スリッパを履いて

ピアノに対峙する姿しか

想像できない。




ペダルの感覚は

靴とスリッパでは

違うだろうに。



……と

つらつら考える。



ピアノと

タキシードと

エナメルシューズ

又は

パーティ用パンプス

と共に



と名付けたい一枚だ。





して……


昨今のピアノ教室では

やはり

スリッパでレッスンを

なさるのであろうか?



ある程度の年になったら

お洋服や履物は

本番さながらの方が

良いような気がするのは

素人ならではの

浅はかさなんだろうなあ。



今日のおやつは

頂き物の

お江戸の最中。



ぶうにゃんは

召し上がったことが

お有りや否や。



何にしても

ピアノとタキシードとぶうにゃんは

恐ろしいくらいの

化学反応をする。


いつまでも

ぶうにゃんが

ピアノとタキシードと共に

ありますように。