世の中には
盲目のピアニストの方が
いらっしゃる。
楽譜も鍵盤も
見えていないのに
情感豊かに演奏なさる。
音符がカエルさんのように
左手を超えている時は
どうするんだろうと
思うのだけれど
練習の賜物だろうか
軽々と飛び跳ねた音符を
捕まえるように
弾いていた。
このぶうにゃんは
如何なる曲と語り合っているのか
して
その曲の最後の最後を
弾き終えた時なんだろうか
スローパートなのか
お写真を見ている私は
いつもの
何も生み出さない
妄想をする。
何か色はあるのか
もしかしたら香りがあるのか
眩しく光る何かがあるのか
現実から遠く離れた場所に
足を踏み入れたのか
姿形が美しいピアノ。
ぶうにゃんのポロネーズを
幼いながらに
特別だと聴き分け
その後、
ご当人とご家族の力を結集して
ピアニストになった
ノブ君。
ピアニストというだけで
尊敬の念を禁じ得ないのですが
彼は
譜面も鍵盤も見えない。
あの美しい姿形のピアノも
見たことがないだろう。
それでも
ぶうにゃんも愛したピアノに出会い
ノブ君も
ピアノに恋をした。
不便も多いだろうに
彼は颯爽とピアノの前に座し
イメージ通りのピアノを弾く。
凄いなあ
素敵だなあ。
あの美しい
グランドピアノの全景を
見せてあげたいなあ。
漆黒のツヤツヤした
美しい楽器だけど
彼は見た目ではなく
奏でる音や可能性という
内実に恋をしたんだなあ。
ピアニストって
素敵だなあ。
ぶうにゃんは
その魅力の総てを
知っているんだろうなあ。
ところで…
ドイツ在住のぶうにゃん。
此度のサッカーは
どちらを応援したのでしょうか。
紳士のぶうにゃん
どちらも
同じように
応援しました…
と言いそう。
