このスーツの着こなし
鋭い視線
知的な眼鏡
ネクタイの綺麗な結び目
きっときっと
革靴もピカピカに磨かれ
土や泥なんか付いてない。
これぞ私のイメージの
青年実業家なのだ。
ポケットから出るハンカチは
真っ白くてピシッと畳まれている。
ソックスはもちろん
黒のビジネスソックス。
ポッと出で
スーツが様にならなかったり
あろうことか
Tシャツ姿でのお出ましは
私のデキル男!の
想像の範疇を超える。
でもこの若さで
青年実業家と呼ばれるなら
代々伝えられた家業があるか
一発当てたかどちらかだろう。
やっぱり
細腕一本で上り詰めた
ピアニストぶうにゃんが
素敵だな。
多分
こんな風に
毎日スーツを着て
名刺交換をして
選択と決定を繰り返す
実業家になっていても
きっと成功したんだろうなあ。
なんと言っても
話題が豊富なことは
この上ない武器だ。
しかも
隙なくスーツを着こなす。
真摯な面差しは
人に信頼感を与える。
会社勤めをしている頃
こんなに素敵にスーツを着てる人
いたかなあ?
居なかったなあ。
いたら
会社に行くのが
楽しくて嬉しくて
仕方がなかったのになあ。
あっ
ロシア語とドイツ語Onlyか…
商談は決裂だな。
でも
会えて良かったと
思える
取引先No.1だな。
家にも
こんな素敵な
ビジネスマン
来ないかなあ……。
