チャリティーコンサートだろうか。
車椅子に座った方に合わせて
長身のぶうにゃんが
限度いっぱいまで
腰を屈めて握手している。
お相手は
ぶうにゃんの魔法の手を
両手で包み込んでいる。
この方も
天才の生演奏に
驚きと感動を味わったのだろう。
勿論今溢れている音楽にも
人を癒す力はあるだろう。
ただ
クラッシックは
100年以上前に作られている。
時を超えるのは
容易い事ではない。
音楽も美術も
銘品と言われるものは
輝きが失せる事なく
眩い恒星のように
存在し続けているのだ、
その音楽を
ピアノという楽器で
豊かに響かせる
優しいぶうにゃんの
温かさがあの角度だと
お気楽ミーハーは
思っている。
ぶうにゃんは
目を合わせようと
お相手を覗き込んでいるけど
お相手は申し訳ないないのか
伏せた顔を上げられないでいる。
解る気がする。
ぶうにゃんのピアノは
気高くて尊い。
言葉を失い
涙を誘う。
ぶうにゃんが
差し伸べてくれた手と
かがみ込んでくれた角度に
満たされた今日の私。
お館様は
こんな私を
相変わらずの発展途上と
諦めていらっしゃることだろう。
ちっとも
成長しなくてごめんなさい。
でも
こんな小さな発見が嬉しくて
ミーハーをやめられない。
美味しいおやつと
素敵なぶうにゃんがいるから
明日も頑張れる私なのだ。
ぶうにゃん
万歳
