上から楽譜に向かって

ライトが当たっているのは

どうやらリヒテル翁を

真似ているらしい。



舞台に楽譜を持ち込まない

ぶうにゃん。



ちょっとやってみたかったのかな。



それは

それで

微笑ましい。



本を読む少女

ならぬ

ピアノを弾く

美形ピアニストだ。



私には

どうもぶうにゃんには

眩しい光が当たるより

間接照明や

仄暗い部屋にたった一つのライト

の方が似合う気がする。




瞳の色が淡いからだろうか。



眩しいのは

苦手ではないかと

思えて仕方がない。



北国の生まれで

日照時間が短く

日焼けもしなかったろう。



そんなぶうにゃんの

幻想的なショット。




夢の中だけにいた

幻のようなピアニスト。



夢の中だけでも

充分過ぎるほど

ワクワクさせてくれる。



又いつか何処かで

響き渡るピアノを

楽しむ日がきますように。



生演奏のバッハ

聴いてみたいな。



心を打つ音楽って

言葉にできない音楽なのかな。

言葉にできなくて

気持ちが全部音になるから

力が大きく響いて

真っ直ぐに心に

ぶつかってくるのかな。


ぶうにゃんのバッハは

最短距離で

私の心を射抜いた。


私の

『初めて』だった。



初めて…は

何度経験しても

ワクワクする。


もう大概の『初めて』は

経験済みの筈なのに

未だに出会える。


ぶうにゃんのピアノのお陰さまだ。



ファン歴が浅いから

多分まだまだ沢山の『初めて』が

待っていてくれる。



しかもそれは

今生まれたての音かもしれないし

時が育ててくれた音かもしれない。



初めてに出会う度に

目を見開き

身を前に乗り出し

肩をいからせる。


ありがと

ぶうにゃん。


私の『初めて』という

宝物が一つずつ増えています。