コンクール本選。
(このお写真は
 N響との東京LIVE)


第一楽章が終わった時には
確かにキチンと畳まれた
真っ白いハンカチがあった。



内ポケットからハンカチを取り出して
メガネを外し
額や目の周りを拭き
両の掌を
畳んだままのハンカチで
拭っていた。


……で
その後、
ぶうにゃんが思うより早く
第二楽章が始まったから
慌てて……

ハンカチを

何処へ仕舞った?


目を凝らしても
元の内ポケットに入れた
様子は見えない。

ズボンのポケットに入れるのは
座ったままでは
至難の業だろう。

ピアノの上に置いた風もない。


まさか腿の上?

いくらなんでも
下に落ちてしまう。


で、第二楽章が終わると
内ポケットに……

ハンカチが……

無い。


慌てて手で
目の周りの汗を拭く。

手が濡れたままだと
滑るんじゃないか。

私は気が気でない。

濡れた手は
おズボンで拭くおつもりか。


何度も見てるのに
あった所に仕舞わないから
と、ヤキモキする。


あのハンカチ
何処へ行ったのやら。


毎回
懲りもせず
飽きもしないで
突っ込んだり
心配したりしている。


あの時の教訓は
生きているのだろうか。


出したら
元の場所に
仕舞ってね。