ぶうにゃんが
久方振りにコンサートを
開いてくれると聞いてから
行きたいなあという気持ちと
無理だという気持ちとが
正に鬩ぎ合っていた。



朝起きてポロネーズを聴く時から
夜、お布団に入って
電気を消す時まで
1日に何度となく
行きたいなあと
呟いていた。


アリンコの脳みそ位しかない頭を
ブンブン振って
カレンダーを見ながら
久しぶりに考えた。


5月には
世の中が騒がしくなる
ゴールデンウィークというものが
あるではないか!


そうだ、
それを交換条件に
交渉してみよう。


一番偉い人が
お酒を飲み始めて
丁度良い気分になった頃


「お館様にご相談があります。」

「GWは休まず働きます故
 1日お休みを頂戴できませんか?」

ほろ酔い気分のお館様は

「ん?
何故じゃ?
苦しゅうない
言うてみよ。」

と私をチラリと見て言った。


我が夫婦は
時々時代劇ごっこをする。


で、ここぞとばかりに
言葉の限りを尽くして
行かねばならぬ理由を
捲し立てた。


最後には
ここで行かないまま
明日死んだら
末期の一言は
行きたかった…
に違いない
と若干涙目で訴えた。


すると…
意外にOKをくださった。
一緒に行かない?と
デートに誘ってみたけど
敢えなく失敗。


田舎町から電車で5時間かかるから
朝一番から翌日夜まで
留守にすると言うと
なんと車で送り迎えしてくれると
言ってくれた。


くれたはいいけど
その日ホテルの宿泊予約は
チケット付きの予約しか
受け付けていないらしい。


なんとかかんとか
近くのホテルを予約して
気がつけば
ぶうにゃんの演奏を聴くという
ブルーローズが
見事に咲いた。


神様は
お空の高い高い所ではなく
直ぐ隣にいた。



ぶうにゃんの
キラキラ輝くようだと言う
夢に見た
綺麗な真珠のような
ピアノの音を
実際に聴けることになった。


かくなる上は
DVDかBRを発売してくださらないかな。


できるなら
パンフレットだって欲しい。


グッズだって
買っちゃう!
と只でさえ怪しい頭から
次々妄想が飛び出す。


神様
ありがとう。

お空の高い所にいる神様も
ありがとう。