奥様の調査によると
ぶうにゃんの大切なピアノは
大変由緒正しい
例えて言うなれば
血統書付きの銘品だそうだ。
その証拠に
内部はこーんな綺麗な
造作になっているらしい。
由緒があるから
このピアノに拘ったのか
思い出がいっぱい詰まっていて
ぶうにゃんの心の声を
じっと聞いてくれた
親友のようなピアノだったからか。
お名前なんか付けて
悩みを打ち明けていたのかも。
だとしたら
この風貌に負けない
立派なお名前を
つけてあげたことだろう。
残念乍ら
ドイツ人で知ってる名前は
スケートのヴィットさんと
サッカーの皇帝と言われた方位しか
知らないけど。
敬意を表して
ヨハンさんとか
セバスチャンさんとか。
私はピアノは生きていると
信じて疑わないので
手許にあれば
きっと渾名を付けて
一日に何度も
話しかけただろうと思う。
ぶうにゃんにとって
ピアノは
ピアノ以上ではなかったかと
思えて仕方がない。
ぶうにゃんの
大事な大事な
ぶりゅうとなあーさん。
ぶうにゃんと毎日
お話してますか?
