ぶうにゃんの奥様が
数奇な運命に流された末に
ぶうにゃんとの再会を果たした
大切なピアノの事を書いた記事がある。
初来日の時
大好きな家族とピアノがある場所に
早く帰りたいと言っていた
あのピアノの事だ。
由緒あるピアノは
それまでも
それからも
翻弄されながら
やっとのことで
ぶうにゃんの元に帰ってきたらしい。
その顛末を書いた記事の最後に
『夫が亡命した1988年6月、私たちはドイツで出会い、四半世紀以上、演奏旅行を共にしてきた。彼は、演奏活動に潤滑油を差すべく、ただいま夢のピアノと共に充電中である』
とある。
この記事は
4年程前に書かれた物だ。
その末尾だ!
充電中だ
とある。
この一言があるから
私は又いつかぶうにゃんが
舞台に立つことを
信じて待つことができる。
このコロナ禍は
充電期間に影響があっただろうか。
常々
ピアノには全ての芸術が
詰まっていると話すぶうにゃん。
充電には
美しい風景や美術
美味しいお食事や器も
必要だったかもしれないけど
自由な行動が憚られる御時世で
思うようにならなかっただろうな。
その間には
沢山の文学に
浸っておいでたかもしれない。
ピアニストには
『力を寝かせる』
時間も必要らしいから
ファンは
大きく羽ばたいてくれる
その時を
信じて待つことに相成る。
携帯電話の充電をしながら
いつか読んだ記事を思い出した。
世界中を巻き込んだ病の為に
ぶうにゃんは
予想以上の充電が
できたかもしれないと
密かに思っている私です。
