サイン……
八ヶ岳高原音楽堂で
リサイタルを開いたのは
1989年
雪景色だったから多分冬。
ぶうにゃん
お年頃の23歳。
《追記》
よく見ると日付は10年8月ですね。
何度も訪れている
お気に入りなのでしょうか?
かなり
書き難いと思われる場所に
はっきり、くっきり
堂々と
サインを残している。
これは
東京リサイタルのLPの
レリーフ。
八ヶ岳の3年前
未だモスクワ音楽院の
学生だった二十歳。
まあ
こなれていないと言えば
そんな感じ。
答案用紙に書くような
お名前かも。
ただ
どちらも
几帳面そうな気がする。
本当のところは
勿論解らないけど
あのポケットチーフや
小さく畳んだハンカチで
手の汗を拭う姿からすると
多分几帳面な人では?
などと想像する。
楽譜は
キチンと作曲家ごとに
ファイルされているのでは
なかろうか?
お鞄の中や
机の引き出しの中は
常に整理整頓が
行き届いて
探し物とは無縁だろう。
楽譜への書き込みも
丁寧にするか…
又はなるべく
書き込まないか…
タキシードのパンツの折り目は
一本スッと通り
余分な皺はないだろう。
コロナ前から
うがい、手洗い、消毒は
当たり前のように
励行していただろう。
恐ろしく
私とは対極な生活ぶり。
だから
好きになったのだと
開き直るしかない。
一枚サインするのに
20秒はかかるな…と
また余計なお世話を考える。
しかく
本日も
平和に暮れゆく。
我がぶうにゃん生活に
悔いなしだ。
ぶうにゃん
アイロンかけ
得意で上手そう。

