
演奏が終わると
ぶうにゃんは
縦に長ーい身体を折って
お辞儀をする。
正面を見据えて
右手を胸に当てた後
右足と右手を
少し後ろに引き
左足と左手を
少し前に出す。
そう言えば
ショパンコンクールで
ワルツを弾いたあと
想定外の拍手を頂き
椅子から立ち上がって、
観客の皆さんにお辞儀した。
そして椅子に戻る時の
右足のつま先を軸に
踵をキュッと回す所が好きで
何度も見たっけ。
軍隊の行進で
進行方向を変える時のようで
飽きずに何度も見た。
演奏前のお辞儀も好き。
舞台の袖から
中央に置かれた盟友のピアノの脇に立ち
軽く盟友を見やり
左手をビアノに乗せてから
深々と一礼する。
若干猫背ではあるけれど
背の高い人は
猫背の人が多い。
……
とここまで書いて
これでは
私の為だけのリサイタルは
時間がかかるわけだと
合点がいく。
DVDにしても
動画にしても
巻き戻しが多い。
同じ場面を
繰り返し何度も
巻き戻す。
夢の
本物のぶうにゃんリサイタルなんぞに行ったら
素敵!っと思った拍子に
ストーップ、ストップ!
ストップだってばー
と叫びそうだ。
仕方がない
予定より数多くの
アンコールに応えて頂こう。
そして私が好きなお辞儀
今は動画が
削除されてしまったけれど
軍隊ポロネーズを弾いた折
演奏が終わると
椅子からピョンと立ち上がり
四方に向かって
ピョコン、ピョコンとお辞儀する。
それが
照れ隠しみたいで
可愛らしく
大好きだった。
もう一度見たいなあ。