中村勘三郎さんが亡くなった。
わずか57歳。
いかにも惜しい。悔しい。
よんにゃむごときが色々言う立場でもないが
よんにゃむごときでも本当に惜しい人をなくしたと思う。
あるメディアは「巨星墜つ」と表現していたが
あの若さでもこの表現にほんとうに似つかわしい人だったと思う。
大竹しのぶさんは
「勘三郎さんに会った人は誰でも勘三郎さんが好きになる」と
コメントしていたが舞台でしかお見受けしてないよんにゃむでも
このコメントには納得できる。
先代17代勘三郎さんからのDNAをしっかり受け継いで
なおかつ現代に通ずる舞台への思い入れと人間性に
歌舞伎ファンは魅了されたのではないか。
今回は神を恨みたくなる。
退職して好きなお芝居を楽しむ時間が出来てから
勘三郎さんの舞台もいくつか観る機会を得た。
よんにゃむが観た勘三郎さんの舞台
*2005年勘三郎襲名披露公演。
17代目のお得意狂言の髪結新三をやはり
襲名公演の演目に入れたなと嬉々として観にいった。
小悪党のせりふ、佇まいが江戸情緒たっぷりで良かった。
*2006年コクーン歌舞伎「東海道四谷怪談」
若者の町渋谷で歌舞伎?と驚いたものだ。
ここでは歌舞伎以外の役者さんも出演。
勘三郎さんの新しい歌舞伎への挑戦が見てとれた。
*2008年中村勘三郎「赤坂大歌舞伎」
「狐狸狐狸ばなし」
「棒しばり」
今度は赤坂で歌舞伎?
赤坂サカス「ACTシアター」オープニングシリーズに歌舞伎を!
分かりやすい演目で新たな歌舞伎ファンを増やす試みと見てとれた。
チラシも斬新なデザインだ。
*2010年赤坂大歌舞伎
「文七元結」
実は勘三郎さんの「髪結新三」と「文七元結」は
以前からとても観たかった演目。これで両方を
観ることが出来てご満悦。
勘三郎さんの世話物は本当にいい。
持って生まれた江戸っ子気質が出てくるからかもしれない。
後の演目は舞踊「鷺娘」
息子の中村七之助さんが踊った。
よんにゃむは玉三郎さんの「鷺娘」をどうしても
観たいと思い続けている。
七之助さんの踊りを観てなお一層思いが強くなった。
七之助さんがあまりに綺麗に踊っていたから。
*2012年新橋演舞場「中村勘九郎襲名披露公演」
「鳴神」
「土蜘」
「河内山」
勘九郎さんの「土蜘」はどんぴしゃという感じでよかった。
このときは勘三郎さんも端役で息子さんを守り立てていた。
ただ残念だったのは昼興行は「口上」がなかったことだ。
やはり襲名披露では「口上」を聞きたかった。
とくに勘三郎さんの。
あらためて残念というほかない。
勘三郎さん安らかに!



