11月中旬大竹しのぶさんの「日の浦姫物語」を観劇。
 

そろそろ新聞に劇評が出る頃と思っていたらようやく出ました。
 
よんにゃむのお芝居の感想は劇評家の皆さんとは
ちょっと異なることが多い。
よんにゃむは素人ですし、大好きな大竹しのぶさんなど
贔屓の方が出てるとそれはもう仕方ない。
でも今回ははなはだ僭越ながら、大変恐縮ですが
この新聞の劇評と同じ感想だったのでわが意を得たりと
上機嫌なのです。
内容はといえば近親相姦というとんでもなくオドロオドロしいもの。
同じような親子の禁断の愛を描いた「身毒丸」も観たが
同じ演出家の作品とは思えぬ感想を持った。
 
 主演は長くこの役を演じていた白石加代子さんから受け継いだ
「日の浦姫~」と同じ大竹しのぶ。
演出は両者同じ蜷川幸雄。
でも似て非なるもとは作者の違いなのかな。
「身毒丸」は寺山修司
「日の浦姫物語」は井上ひさし
よんにゃむはどっちかといえば井上ひさし派かな。
両者同じ演出家としての蜷川さん・・
「身毒丸」ではお家芸的群集劇の演出が秀逸。
おどろおどろしさも極まっていた。
対して「日の浦姫~}は主演二人が美しく劇評にも
出ていたが井上ひさしさんの喜劇性、言葉遊びが
縦横に飛び交い悲劇且つ二重の禁断を扱いながら
品良い笑いがあった。
ただ最後の眼をつぶして血を流すシーンは蜷川さんが
よくなさる演出、出血に見立てた赤い布?様のものを眼に
貼り付ける手法にどうしてもよんにゃむは付いていけまっせん

大竹しのぶさんはといえば相変わらず気負いもなく役になりきってる。
この気負いなく役になりきることが出来るのが大竹しのぶさんなのだ。

今回は可愛くそして綺麗でした(ほんとに可愛かった)。
相手役の藤原竜也さんもめっきり大人の男の色香が出てきてステキでした。
大竹しのぶさん最後は老女になって出てきましたがこの老女がすばらしい。
可愛く演じたかと思えば老女そのものともなる。
特に昨年演じた「ピアフ」でのピアフの晩年・・老女は圧巻でした。

↓このパンフレットは昨年のもの、再演は2013年1月16日から)

 
「日の浦姫~」が終わると次は「ピアフ」の再演。
とにかくしのぶさんは女優の中の女優としか言いようがありません。