池袋の東京芸術劇場がリニュアールオープン
その第一弾が「エッグ」
「NODAMAP」相変わらず難解です。
公演発表の際の会見で出演者の一人妻夫木さんは
「なんのこっちゃわからない感じ」というコメントをしている。
野田さんのお芝居はいつも謎解きをしているような気分。
今回はエッグ(卵)を道具に架空のスポーツを編み出して
オリンピック出場をもくろむうちその卵はやがてワクチン・・
戦争時の中国での日本の細菌部隊へと重なって行く。
観ていて鳥肌が立つ感じ。
圧巻は旧満州からいち早く逃げていくものと肉親を失いながら
逃げ惑う引揚者。
寺山修司の
「マッチ擦るつかの間の海に霧深し身捨つるほどの祖国はありや」の
短歌を最後に持ってきて胸迫る。
野田さんは「1945年に日本は負けたあの時代を知っている最後の世代」の
表現者として使命感があるというようなことを言ってます。
そんな思いが詰まったお芝居のような気がしました。
初めて野田さんのお芝居を観たのが「キル」
「着る」「生きる」「KILL]といった言葉がリンクしながら物語っていく舞台に
驚いた。そして謎が解かれていくような気分。難解です。疲れます。
最後は自分でも自信がない・・自分に「わかったの?」って聞く。
次に観たのが
「パイパー」・・二人してこの形、何に見えますか。(Bra)
そして
大竹しのぶさんは舞台に出るまえに緊張したことがない
ことで野田さんを驚かせたらしい。
もちろん大竹さんを「女優の中の女優 」とも言ってます。
2010年には
オウム真理教をもじったような作品。
書道教室の教祖様夫婦に古田新太と野田さんが
扮した。もちろん野田さんは妻の役。
野田さんは女役が好きなのかな。今回「エッグ」でも
嬉々?として演っていたもの。
よんにゃむにはひとつひとつをとても論じる力はない。
ただ野田さんが導いてくれる思いもかけない世界の入り口に
立たされてもらったという感じ。
そして野田さんの頭の中はいったいどうなってるの?と
いつも思うのです。
舞台装置にしてもすごい。
どういう経路で考えつくのだろうか。
「エッグ」でもただのロッカー、ただのカーテンが千変万化していく。
ほんとうに驚くばかり。
劇場の外壁にはこんな幕が・・
「エッグ」というお芝居には皮肉なというか・・







