簿記の資格って実務に役立つの?
①部署(経理、財務)
〈財務〉
まず、財務は資金繰りや財務諸表の作成・公表など、会社全体の財務状況を把握する部署です。
財務を希望するなら簿記2級までの知識は必要になるイメージがあります。
私の知っている限り、簿記1級、会計士や税理士の数科目、中小企業診断士を持っている方もいました。
②雇用形態(パート、正社員)
〈パート雇用〉
募集では簿記を持っていると優遇されると思いますが、実務では簿記がなくても問題ないことがあります。
例)システムの操作方法がわかれば出来るなど
※これも④会社規模によるところが大きそう
〈正社員〉
正社員の場合、簿記が必要とされる場合がほとんどではないかと思います。
※③の社会人歴にもよる
イレギュラーなトラブルが起きた時、「現状の仕訳をまとめてくれる?」「結局、修正仕訳はどう入れるの?」って聞かれることが多かったです。
システムではこう表示されてて〜とか説明するより、仕訳で話したほうが認識のズレが起こらないんですよね。
財務諸表も簿記がなくても作れるっちゃ作れますが、簿記を勉強していたほうが「どこから数字が来てどこにつながってるのか」を頭でイメージしやすいです。
(何のためにやってるのかわからないと、モチベーションダウンにつながりやすい)
③社会人歴(新入社員、中途採用)
〈新入社員〉
新入社員を受け入れている会社の場合、簿記がなくても先輩社員から0ベースで教えてもらえる場合があります。
わたしは簿記なしで入社しましたが、2年もすれば仕訳で会話できるようになりました。
(ただ簿記をやっとけばもっと早く仕事を理解できたと思います。)
卒業後、春休みに時間があるなら勉強しておいたほうが、後々助けられると思います。
〈中途採用〉
中途採用の経理職は、たいてい簿記3級や2級が必須条件になっています。
さすがに0ベースで新入社員のように教えてもらうのはきつそうなイメージです。
仮に実務経験がなくても、簿記2級の知識があると教え方も変わってきますね。
④会社の規模
〈規模が大きい〉
例)経理だけで数十人〜100人超
かなり業務が細分化されている所が多いのではないかと思います。
(例えば固定資産だけやる部署、債権だけやる部署など)
その場合、簿記で勉強した内容のごく一部しか実務に関係がない、ということはあるかもしれません。
その分、専門性が高くて簿記2級以上の知識が必要とされることもあります。
〈規模が小さい〉
例)経理と財務と合わせて数人
部署の人数が少なければ、一人あたりの担当範囲も増えます。
実際、小規模の会社の募集には「少人数のため経理業務全般をおまかせできる人材を募集しています」といった文言があります。
小規模の会社の方が、簿記で得た知識を業務全体に使える可能性が多いのではないかと思います。(ただ専門性はそこまで高くないかもしれません)
会社規模が大きければ専門家型、小さければオールラウンダー型になる、というイメージがあります。
まとめ
就活や転職、パートなどで経理職を目指されてる方は簿記はあった方が役に立つと思います。
ただ①から④の条件によってかなり実務の広さ深さが変わると思います。
面接で「部署の人数」や「担当割」などを質問するのが大事ですね。
今回は国内の企業で働いてみて感じたことを私なりにまとめましたが、外資系はまた別のようです(求められる資質、業務が国内企業とは異なる)
また営業/総務/生産部門の人にとって簿記が役立つのか、そのうち記事を書いてみようと思います。
それでは🙆