もう10年前の話になります
私の兄はゴールデンウィークのある日
10万人に一人かかるという
「ギランバレー症候群」にかかりました。
ICUに丸1ヶ月間入り
点滴は同時に4.5本
意識は1ヶ月全くなく
本当に危ない時は血圧が30まで下がり
母と交代で看護に立ち会う日々の中
何度か目の前で兄が死ぬかもしれないという恐怖を経験しました。
治療費は1か月で500万と気の遠くなる金額がかかり、高額医療費の有り難さに感謝しました。
その兄が奇跡的に回復し、
今回のコロナの状況で
今までずっと、母や私にも絶対に言わなかった
「なぜ自分がこんな辛い目に」
と思うのは自分だけではない現状に
「可哀想、命が助かり感謝しなくては」
と言われ続けた悔しさが
蘇っているそうです。
兄は人口呼吸器を半年は繋いで、
気管切開もし、
リハビリに力を注ぎ
瞼は筋肉が動かず半年は目を開けられず
文字盤や筆談で会話をしたりしました
退院まで1年かかりました。
人間の身体は本当に不思議で
それでも助かる、免疫力の力に
驚く日々だった記憶があります。
今回、その貴重な人口呼吸器
本当に余程の事がないと処置されず
管理も大変だと思います。
医師や看護師さんが神や女神のようでした。
兄は、そんな辛い体験を
愚痴も言わず、乗り越えて
母に寄り添い暮らしています
子ども達は当時小学生で
そんな兄のリハビリに付き添い、
母を励まし
皆で、病院の皆様の力で乗り越えました。
退院の時には看護師さん達がファミレスに集まってお祝いしてくださりました。
誰もが、兄は駄目だろう、と未知の病に
力を差し伸べてくれた
今回、その当時の事が思いうかびます。
どうか一人でもコロナにかかる人が
増えませんように