こんにちは。
今日はニューヨークタイムズからの記事です。
美白コスメは日本ではヒット商品ですが、”肌は白い方が美しい”という概念自体が人種差別につながるということで、ジョンソン＆ジョンソンはアジアや中東で展開している美白ラインの商品の販売中止を決定しました。
日本には「色白は七難隠す」ということわざがありますが、こんなことをこちらで言うものなら差別主義社としてレッテルを貼られてしまうでしょう。江戸の花魁や京都の芸者さんたちは顔におしろいを塗って顔を白くしていましたので、日本では色白への憧れは昔からあったのでしょう。当時は鎖国時代でしたから、色白への憧れが白人至上主義からくるものではないと思うのですが、やはり秋田美人さんなどは色が白くて羨ましいです。
実は、この記事は日本語のサイトで見つけたものです。過剰反応ではないかというコメントも多く寄せられていました。原文を確認したくて読んでみたところ、問題は広告の仕方にあったようです。コマーシャルで肌の色がダークなモデルさんが、ローションを使ったあとに肌が白くなったと見せていたのが、肌が白い方が美しいという先入観を植えつけていると多くの批判があったようです。
アメリカではホワイトニングと謳って販売されている商品はないです。くすみ改善ということで”Brighting"という言葉は見かけます。
日本では絵具やクレヨンの「肌色」が、今や「薄橙＝ペールオレンジ」という呼び名になっているそうです。アメリカでも「ベージュ」を「ヌードカラー」と呼ぶことがありますが、これも使用しない方向にいきそうですね。
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Johnson & Johnson Will Stop Selling Skin-Whitening Lotions
By Maria Cramer on June 19,2020 at The New York Times
大手の化粧品会社、ジョンソン＆ジョンソンはシミ消しとしての商品だが、一部の消費者の間で肌のトーンを白くするために使われていた商品の販売中止を発表した。
Neurtogena Fain FarenessとClean&ClearのClear Fairnessの商品ラインで、アメリカでは販売されていなかったがアジアや中東で売られていたものだ。
同社のコメントによると、「NeutrogenaやClean&Clearの美白製品が、自然の肌の色より白い方がいいと思わせるような商品名だと強調されたが、それは弊社の意図するところではない。健康な肌が美しい肌である。この商品ラインは今後製造しない。」とし、ウェブサイトからもこの商品ラインが消えた。
この製品を販売することで、差別的なイメージを広げると批判があったとのこと。
他社でもパッケージのデザインや会社ロゴを見直す動きが出ていた。
インドでは、Clean&Clearの美白製品が肌を白くする効果があるというレビューがかかれており、アジアでは「より白くする」と記載されていた。
他社からは「Black Lives Matter」運動に連帯して、肌を白くするというような広告を打った商品を販売することに批判が出ていた。
11,000人以上が、インドや中東でマーケティングされていた美白商品Fair & Lovelyの販売中止を、ユニリーバへの嘆願書にサインをした。このローションのコマーシャルでは、肌が黒い女性が使った結果、肌のトーンがより白くなったことを見せている。
その嘆願書では、「この商品は、消費者に対して反黒人という感情を起こさせ、内面的な差別を不朽のものとしている。」と訴えていた。
Clear Fairnessの商品ラインの取りやめの決定は、ジョージ・フロイドの死により国中で人種差別にたいしてのデモが行われたことに対する、ジョンソン＆ジョンソンの一番最近の動きである。
先週、ジョンソン＆ジョンソン傘下のバンドエイドは、いろいろな肌の色に合うバンドエイドを販売すると発表した。
2005年に色の違ったバンドエイドを売り出したが、需要が少なかったので中止していたものだ。
ドミニク・アポロン氏は、人種差別をなくす運動をする組織「Race Forward」の副社長だが、ジョンソン＆ジョンソンのローションの販売中止とバンドエイドの復活は前向きなことだが、とても遅い対応だと言っている。
アポロン氏は、「世界中で起こっている反黒人現象」と呼んでいる。
去年、「Tru-Colour」と呼ばれる会社で作られた、彼の肌の色と同じこげ茶色のバンドエイドをツイッターにのせると、100,000万回リツイートされた。
[気になる単語]
Solidarity: 結束、一致、団結、連帯