身も蓋も無い話 | 溜池ではたらく不動産屋のブログ_Season 3

身も蓋も無い話

橘玲さんの少し前の著作です。個人のための株式投資入門みたいな話です。あまりに身も蓋も無い話の連続で、金融商品を売る人にとっては不都合な真実の連続です。橘さんの結論はとてもシンプルで、あまりにシンプルなので書けません。

橘さんによる分類では、個人投資家は次の3パターンに分かれます。
①デイトレーダー
②バフェットみたいに、財務分析して圧倒的な割安優良株を発見し長期保有
③インデックスファンドを買う

①は最終的にすべてを失う可能性が高く、ほとんどのひとがぼろ負けして退場していきます。②はバフェットが世界2位の大金持ちになったように、うまくいけばものすごく儲かる可能性がありますが、そのためには大変な努力が必要です。③はただ買うだけ。

それに、プライベートバンクに代表されるようなプロの運用者と市場平均との比較についても説明してくれます。すこしでも知識があれば、知っていることですが、それでも多くの人が投資信託を買ったり、あやしげなファンドを買ったり、大金持ちはプライベートバンクにお金を預けたりします。でも、それも含めてマーケットであると。みんなが超合理的に行動し始めたら、だれも儲からないし、そもそも人間は常に合理的に行動するように出来ていないし、人生はそんなに合理的に進むものでもないと。そんなことを学びました。

少し古いほんですが、今読んでもまったく問題ないです。
これはおすすめです。臆病者じゃなくても読んだほうがいいかも。
臆病者のための株入門 (文春新書)
橘 玲
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