熱いぜ!ヨーカドー! | 溜池ではたらく不動産屋のブログ_Season 3

熱いぜ!ヨーカドー!

久しぶりの更新です。と言っても何か理由があって更新していなかったわけではありません。なんとなく更新していなかっただけです。数少ない読者の皆様、どうか見捨てないでやってください。ちなみに、1月1日付で転職して、今は溜池にはいません。とりあえずタイトルは当分このままでいくことにします。

早速、最近読んだ本をご紹介します。これはとても熱い本でした。プロジェクトXみたいです。普通に日本で生活していると、ヨーカドーといえば、その他大手GMSとともにひたすら苦しんでいる会社で、特に2000年以降は、どんどん店を閉めていっているようなイメージです。セブンイレブンとかセブン銀行みたいな優良なグループ会社があるから、なんとか持ちこたえている・・というようなかんじでしょうか。

でも、ヨーカドーの中国進出を描いたこの本を読むと、ヨーカドーへの見方がまったく変わります。『ヨーカドーすごい!』と本当に思ってしまいます。それくらいに社員の皆さんが中国で奮闘しています。日本ではだれでも知っているヨーカドーですが、中国に進出したときは誰も知らないので、仕入れが不利になったり、従業員がどんどん商品を持って帰ってしまったり。日本では考えられないような苦難がヨーカドーに襲い掛かります。それでも社員の皆さんが現地の人たちの協力したり、喧嘩したりしながら乗り越えていきます。そして遂には中国でもっとも成功した外資と言われるようにまでなります。

GMSという業態は既に役割を終えたのかもしれないと考えていましたが、こうやって輸出することで海外で大いに通用するということを目の当たりにすると、実は私たちのまわりには当事者が気づいていなくても海外にもって行けば通用するモデルがたくさんあるのかもしれないと思います。飲食店なんかは海外に行ってみるとよくわかりますが、日本ほど工夫を凝らしたお店がたくさんある国はちょっとありません。中国に経済力で追い抜かれても、国債の格付けがさがっても、捨てたものじゃないぞ!ニッポン!と、ちょっと勇気が出る本でした。おすすめです。
巨龍に挑む―中国の流通を変えたイトーヨーカ堂のサムライたち-
湯谷昇羊
ダイヤモンド社
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