介護が始まった時



息子は4歳

やっと保育園にも慣れて

24時間抱っこだった息子も

少し肌が離れる時間が

増えてきたころ


娘は小学一年生

引っ越しでお友達のいない小学校だからか

登校拒否だったのが少し落ち着いて

学校まで一緒に行けば

なんとか教室に1人で

行けるようになったころ


旦那は相変わらず朝から深夜まで

仕事でほとんど家にいないけれど

私が過労で入院したので

少しは家のことを

見てくれるようになったころ


私は退院後の経過観察が続き

大好きだったフルタイムの仕事を辞めて

パートタイムの仕事に変わり

腎臓に優しい生活を

送ろうとし始めたころだった



毎日実家に通い

1人で4人を見る

大変さを知ることになる



保育園から息子を連れ帰ったら

とたんに始まる姉弟喧嘩

その仲裁をしている隙に

買い物に出た母が

ありったけのお金で

孫の為にお菓子や食べ物を買ってきて

勝手に食べさせようとしている


その中には

アレルギーで食べられないモノや

乳児用のお菓子

何人前?というような天ぷらやお寿司

冷蔵庫にまだまだあるのに

何故かまた買うポテトサラダとプチトマトなど


年金だけでは赤字なのに…

また我が家から補填しなければ…

と、怒り落ち込みながら片付けていると

その隙に一人で入浴した父が

お風呂から出られず大騒ぎ


急いで助け上げて落ち着かせ

隙を見ながら

好き嫌いの多い父用の夕食を用意し

食事や投薬を終え

ベッドに誘導する。

そろそろ落ち着いてきたかな?

と、思い帰ろうとすると

宿題をし始めている娘


「こんな時間になるまで何をしてた!」

と怒り狂う私は

喧嘩で泣かされた息子を抱っこしているか

私の腰にへばりついている息子を

引きずるようにして

誰かの後始末をしている


何かトラブルがあると

処理に追われ

その処理中に

別のトラブルが拡大していく

ほぼ息子を抱いたまま


ダブルケアという言葉も知らず

まだ心も折れはじめのころ


その後

「心ってこんなに何度も折れるんだ!」

という驚きも知ることになるが

とにかく目の前の事に必死だった


今思えば

それも良い思い出?


あの頃の自分を褒めてあげたら

今の自分も満たされる気がする



とにかく

たくさん

深呼吸♪