当社のケーブルは手動運転で、電車と同じようにマスコンとブレーキハンドルがあるということは、先日お話ししました。
今日は停車に使う『ブレーキ』のお話です。
通常、鉄道車両に使われているブレーキは圧縮空気を用いてブレーキ弁によりブレーキの強さを制御する『空気ブレーキ』というものです。現在は電気によってブレーキ弁を制御する「電磁直通ブレーキ」などが一般的なようです。よく電車の床下からシューシュー音がするのはブレーキやエアサスに使う圧縮空気の音なんですね。
さて、当社のケーブルの場合ですが、機械的にブレーキハンドルを回してブレーキをかける「手ブレーキ」を採用しています。圧縮空気を使わず、運転手がブレーキハンドルの回転数でブレーキの強弱を制御しています。
運転を練習する際、最初はこのブレーキ操作のコツをつかむのにかなり戸惑います。ブレーキハンドルを何回転させれば減速するのか、さらに停車するには何回転させるのか、どのあたりからブレーキをかけ始めるのか・・・客車の動きを見ながら、お客様のいない状態で、練習を繰り返します。
ブレーキは乗車人数や上下の客車の乗車人数のバランスでも変わってきますので、見習いのうちは指導運転手のアドバイスを受けながら、ブレーキの感覚を身に着けていくことになります。