

とても濃厚な羊羹。
濃くいれたお抹茶と一緒にいただくと、
すごく高いレベルの調和が発生して、
「まいりました」という感じ。
しょっぱさが甘さをひきたて、
甘さがしょっぱさをひきたてている。
つまり、
お塩がお砂糖をひきたて、
お砂糖がお塩をひきたてている。
こんなにお塩とお砂糖が手を結んで、
力いっぱい仕事をすることはめずらしいと思う。
赤穂の塩羊羹とは、
また全く違う塩羊羹でした。
勢語庵さんには、
汐風という一口サイズの塩羊羹もあります。
こちらも今回食べることができました。
この一口羊羹のスタイルがすごい!
私はよく野点をしています。
しかし大好きな羊羹を持ち出すことが
なかなか、難しい。
一棹まるごと持っていくと、
重いし、切る手間がある。
切って持っていくというのも、
形を維持するのが難しい。
しかし、この一口羊羹は、
あやめの形をした小さな羊羹が、
一つ一つ紙につつまれていて、
野点に最適!
しかも!
包み紙をとめているクリップ(!?)が、
竹の真ん中に切れ目を入れて
はさめるようになっているものなのですが、
これが楊枝にもなる。
さらにしかも!
羊羹をきれーいに切ることができる楊枝って、
なかなかないのですが、
この楊枝はものすごくきれいに切れる。
調べてみると、
今回はあやめの形でしたが、
季節によって変わるそう。
すてきだなぁ。
さすが伊勢。
三重県伊勢市二見町茶屋569-35
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