中国の断末魔 ̄ ̄ ̄バブル崩壊・負の連鎖 | よかもん人生のブログ

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中国が株・債券・通貨のトリプル安!「売るから下がる、下がるから売る」負の連鎖

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写真はイメージです Photo:PIXTA

 中国の不動産開発大手・恒大集団の2023年1~6月期決算が330億元(約6600億円)の最終赤字となった。恒大集団に加えて同業の碧桂園の経営悪化も深刻だ。さらに重要なのは中国でデフレ圧力が強いこと。不動産市況の悪化が、雇用や所得にも響いている。中国は株・債券・通貨のトリプル安に直面し「売るから下がる、下がるから売る」という負の連鎖が止まらなくなっている。(多摩大学特別招聘教授 真壁昭夫) ● 中国の不動産債務問題が深刻化  中国経済の見通しが非常に厳しくなっている。急速な少子高齢化など構造問題に加えて、不動産市況の悪化やIT先端企業への締め付け強化などマイナス要因が山積している。  特に不動産分野では、恒大集団(エバーグランデ・グループ)や碧桂園(カントリー・ガーデン)の経営悪化が連日報道され、国民の懸念を増幅している。そのため、生産、個人消費の勢いは活気が見られず、16~24歳の若年層を中心に雇用機会も減少している。  このままだと2023年、中国が5%前後の経済成長率を達成することは難しいだろう。既に中国のGDP成長率予想を4%台に引き下げた欧米の主要金融機関もある。株価の下落リスクを避けるため、中国の株式・債券・通貨を売却する主要投資家が増加してもいる。  不動産企業の債務問題の深刻化を食い止めるために、本来であれば中国は大手デベロッパーなどへの公的資金注入を実施し、不良債権処理を進める必要があるだろう。しかし今のところ、習近平政権はそうしたバブルの後始末をする考えを明確に示していない。  今後、債務問題は一段と深刻化しそうだ。投資資金の流出圧力が強まり、経済環境はさらに厳しくなるだろう。中国経済は、世界経済の最も重要なリスク要因になっているとみるべきだ。

● 逆回転し始めた中国の高成長の仕組み  8月は中国経済の悪化リスクが一段と高まり、投資資金の流出が加速した。投資に依存した中国経済の成長メカニズムは限界を迎え、既に逆回転し始めている。  1978年の「改革開放」以降、中国は重厚長大分野で国有・国営企業の経営体制を強化してきた。経済特区を設けて海外企業の直接投資を呼び込み、製造技術の移転も促進した。安価で豊富な労働力を背景に、「世界の工場」としての地位を固め、輸出競争力を上げた。それに加えて、国内の不動産投資を活発化させることで、90年代以降は10%超の高い経済成長率を実現した。  リーマンショック後、世界全体で貿易取引は減少すると、共産党政権は投資による経済成長を重視した。4兆元(当時の為替レートで換算すると約56兆円)の経済対策を実施し、不動産などへの投資を増加。農村地域への自動車や家電の普及も加速した。  地方政府は、土地の利用権をカントリー・ガーデンなどのデベロッパーに売却し、財政収入を確保した。その資金を使って道路建設などインフラ投資を実施。電気自動車(EV)普及など補助金政策も強化した。鉄鋼など基礎資材の生産能力強化のために固定資産投資(主に企業の設備投資)も増えた。  経済成長の恩恵を享受するために、海外から中国に流入する資金は有価証券投資・直接投資の両面で増えた。不動産投資は膨張し、「土地の需要やマンション価格は上昇し続ける」という神話のような成長期待も盛り上がった。  ところが、そうしたメカニズムが永久に続くことはあり得ない。既にその仕組みは逆回転し始めている。20年8月の不動産融資規制(3つのレッドライン実施)によって、不動産デベロッパーの資金繰りは急速に悪化している。建設活動は停滞し、未完成のまま放置される物件も増えた。住宅価格は下落し、中国経済を支えた不動産市況の悪化が鮮明だ。

更に自然災害が追い打ちを駆ける👇

台風9号・11号も中国大陸へ向かいそう。