ウクライナからの食糧輸出、全てを禁止
ウクライナの港に・・・近づく船は全て武器を積んだ敵国船とみなす。
ロシア、ウクライナ入港の全船舶を「軍事物資の運搬船とみなす」…穀物倉庫への攻撃も相次ぐ
ロシアが黒海を経由したウクライナ産の穀物輸出合意から離脱したことを巡り、露国防省は19日、黒海沿岸のウクライナの港を利用する全ての船舶について、軍事物資の運搬船とみなすと表明した。
ウクライナに入港する船舶が軍事的な標的になり得ると示唆し、警告を一段と強めた格好だ。
露国防省は声明で、20日午前0時(日本時間20日午前6時)から、こうした措置を始めると明らかにした。
さらに、その船の船籍国(旗国)についても、ウクライナ政府を支援する国と判断すると警告した。
露政府は、18日に「黒海が危険区域になった」と宣言したばかり。さらなる威嚇は、ウクライナによる穀物輸出の継続を阻む狙いのほか、露産穀物・肥料の輸出拡大で譲歩を引き出すため、米欧に揺さぶりをかける意図もあるとみられる。
プーチン露大統領は19日、閣僚との会合で、「我々は奇跡的な忍耐と寛容性をもって合意を何度も延長してきた」と発言。露産穀物の輸出が米欧の経済制裁で阻まれてきたとして、合意離脱を正当化した。
露産穀物・肥料に関する経済制裁の解除や、国際決済網への復帰などの条件が満たされれば、「即座に合意に復帰する」とも主張した。

露軍は20日、ウクライナ産穀物の主要積み出し港がある南部オデーサ州で3日連続となる攻撃を行った。
ウクライナ大統領府によると、19日には穀物倉庫が被害を受け、中国向けの穀物約6万トンの損害が発生した。
ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は19日のアイルランド首相との会談で、「穀物輸出のための港湾施設を狙った攻撃は、ウクライナだけでなく世界の安定を脅かす」と非難した。