安倍派の後継会長は…鈴木哲夫氏「松野氏がおさまりがいい」有馬晴海氏「萩生田氏一歩リード」

安倍晋三元首相が凶弾に倒れ、自民党最大派閥の安倍派(清和政策研究会、97人)が大きく揺れている。
一時代を築いた安倍氏亡き今、後継者としてふさわしいのは誰なのか。また、10日に発足した第2次岸田改造内閣は急落した支持率をどう回復させるのか。
政治評論家の有馬晴海氏(64)とジャーナリストの鈴木哲夫氏(64)が徹底分析した。
(取材・構成 坂口 愛澄) 安倍派の後継会長は、現時点で空席状態。
当面は会長を置かない方針で、後継者争いは長期化する見込みだ。 鈴「安倍氏の後をポンっと引き継ぐのは不可能。
安倍氏があえて育てなかったというのも一因です。
名前は挙げるが優劣はつけないという特徴がありました」 有「国葬(9月27日)を終え、喪が明けるまでは手を挙げにくい。でも、心の中では我こそがと思っている人はいるでしょう」 鈴「駆け引きはこれからなのでは。
有「萩生田氏はどちらかといえば政局通、西村氏は政策通の議員です。政界は最後は政局の人が勝つ傾向にある。
岸田氏が政調会長に起用したのは、萩生田氏の方がまとめ役になってくれると思ったのではないでしょうか」 鈴「大穴は松野氏ですね。萩生田氏と西村氏はあまり関係が良好ではなく、収まりがいいのは松野氏。
岸田氏がしたたかだなと思うのは3人を全員登用したことですよ」 有「うまい人事です。
三人三様に肩書を与え、競い合って頑張ってくれると岸田内閣の手柄になります」 鈴「次の後継者はカリスマ性が足りない。
そうなると勝負する面は政策や面倒見のよさ。萩生田氏は第1次安倍内閣で『安倍は終わりだ』と言われ続けた時に、毎日事務所に通っていた。
信頼を得る行動を取ることができます」 有「岸田氏が人事の直前に萩生田氏に会いましたが、派閥事情を聞いたのでしょう。
大臣5人分といわれる政調会長に萩生田氏を据えたことで、この時点で一歩リードしたとみられています」 鈴手堅いではない有一難去ってまた 7月30、31日の世論調査(共同)で岸田内閣の支持率は、政権発足以来最低となる51・0%と急落。
その要因を分析した。
鈴「旧統一教会と政治家の問題はもちろん影響していますが、それだけではない。
新型コロナ、物価高対策など岸田政権は何もできていませんから」 有「支持率急落を下げ止めるためには旧統一教会との関係を払拭すること。
予定通りの9月の人事では、取り返しがつかない。
その人事を前倒ししたが『一難去ってまた一難』。閣僚7人に加え、副大臣と政務官計54人のうち20人が旧統一教会と接点があったことが明らかになりました。
岸田氏の危機管理が心配です。
甘く見過ぎたのではないでしょうか。
支持率は下げ止まらない可能性があります。
加えて、コロナや物価高の対応、憲法改正、防衛費など問題は山積している。
大臣の顔ぶれからは何をしたいのか全く見えません」 鈴「まさに『何とかやり過ごす内閣』ですよ。
改造内閣の顔ぶれを見ると経験者が登用されてますが、これは手堅いわけではなく、トラブルをなんとかまとめてくれる人の集まり。
これから支持率を挽回できるのかは分かりません」 厳しい船出となった第2次岸田改造内閣で、キーマンとなる人物は? 鈴「河野太郎デジタル相ですね。
彼のデジタル化の狙いは日本の政策をガラっと変えることですから」 有「確かに河野氏は他大臣とは違い独自の持論がある。
今回もいち早く霊感商法に関する検討会をたちあげるなど突破力はピカイチです」 鈴「河野氏がワクチン接種をあれだけ推進できたのは、菅(義偉)前首相という後ろ盾があったから。
岸田首相のもとで、どれほどの実績を上げられるのか。また、岸田氏とは2年後の総裁選でも戦うことになるかもしれない。
これも盛り上がる要素です」 有「岸田氏が菅グループを警戒しているのは間違いないでしょう。それと、岸田氏に意見をぶつけていた前政調会長の高市早苗氏の入閣(経済安保相)も、この内閣にあって楽しみな存在です」
◆有馬 晴海(ありま・はるみ)1958年4月2日、長崎県佐世保市生まれ。64歳。立教大経済学部卒業後、リクルートに入社。
85年に退職し、国会議員秘書となる。96年に政治評論家として独立。日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」などにコメンテーターとして出演中。
◆鈴木 哲夫(すずき・てつお)1958年7月18日、福岡県生まれ。
64歳。早大法学部卒業後、83年にテレビ西日本入社。
フジテレビに出向し、政治部で首相番などを務めた。東京MXテレビでニュースセンター長、BS11で執行役員報道局長などを歴任。13年6月からフリージャーナリストとして活動。
何れがアヤメ・カキツバタ、跡目相続争いは❕❔。
安倍派では無かった高市早苗氏は👇嵌められた。
はめられた