中国を襲っている大水害その他で、中国の食糧危機は当然だが、☟です。
コロナ、バッタ、アフリカ豚熱(豚コレラ)……迫り来る食糧危機、空前の食料価格バブルは起こるのか【週刊エコノミストOnline】
どうにも不可解である。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の収束が見えぬなか、世界各地で同時多発複合の食糧危機連鎖の懸念が生じているにもかかわらず、市場が静観していることだ。
シカゴ穀物市場では、大豆、小麦、トウモロコシともに、ここ数年、安値圏で推移している。背景には8年連続の記録的豊作予想がある。
米農務省が7月に発表した需給報告によれば、2020~21年度の世界穀物生産量は27億6000万トンとなり過去最高を更新する見通しだ。このうち、小麦は7・7億トン、トウモロコシ11・9億トン、コメ(精米)5・2億トンで、いずれも記録的豊作である。
世界の穀物在庫も8・7億トン台(年間消費量の32%)まで積み上がる。 穀物貿易量も4・5億トン台とこの10年間で1・5倍に拡大。
天候相場本番を迎えた米中西部コーンベルト地帯の天候も順調だ。
これらを見る限り穀物価格に上昇の余地はないが、果たしてそうか。
OECD(経済協力開発機構)とFAO(国連食糧農業機関)は7月16日、連名で「新型コロナウイルスによる不確実性の高まりにより農業の中期的見通しは不透明」とする長期予測を発表した。
今後10年間、供給の伸びは需要の伸びを上回り、ほとんどの農作物の実質価格は現状の水準を維持または下回るとの見方をしつつも、「世界的な新型コロナウイルスのパンデミックとの闘いは、労働市場や農業生産、食品加工、交通、物流、さらに食料と食品サービスへの需要の変化などの弱点と相まって、世界の食糧供給網において空前の不確実性の原因になっている」と指摘している。
通常、研究機関の長期予測は過去の需給データをベースに、人口、所得、消費形態などの変数を踏まえて推計(線形予測)されるが、現在われわれが直面しているのは、不確実・不透明な複雑系(非線形)な世界である。
世界の食糧市場における足元の不確実要因をとりあげると、コロナ禍に加え、サバクトビバッタの大発生による蝗害(こうがい)、欧州での干ばつ、中国での揚子江洪水(三峡ダム決壊懸念)、アフリカ豚熱(ASF)と新型豚インフルエンザの発症、アマゾンの森林火災、シベリアの高温――など不安材料に事欠かない。
これら要因は相互に影響を及ぼし合い複合的な危機をもたらす。ロイター通信によれば、中国南部で発生した深刻な洪水により、沈静化していたASFの感染が再び拡大している。
日本では2020年4月22日に☟記事が出ていた。
「世界同時多発食料危機」が自給率4割の日本を襲う(前編)=柴田明夫(資源・食糧問題研究所)
幸い今の所、日本に食糧危機の不安はない。
しかし米中戦争が本格化すれば、買い占めが横行し食糧危機が心配。
戦争か平和か…博打ですね。