あの頃は良かったな。
戦後の混乱期だったが、隣近所は妙に明るかった。
親は生きるに必死で子供を指導するのは町内のガキ大将。
木登りも川遊びも、ガキ大将が仕切った。
犬は放し飼いで、近所の犬とは全て顔なじみ・・・・
人を噛む野良犬は、犬捕り業者が、針金の投げ縄で捕獲。
犬には好かれていたので、捕獲されるぞ早く逃げろと教えて助けた。
町内に管区と呼ばれる場所があり、憲兵隊が進駐してきた。
軍用犬(セパード)まで懐いたので多分憲兵が怪訝な顔をしていた。
風紀上は宜しくない町内だが、手出しする地回りは皆無で天国だった。
酒が飲めない体質が、道を踏み外さなかった事に繋がったのだろう。
