無精者の鉢植えで毎年花を咲かせてきた「みせばや」

僅か5~6㍉の5枚の花弁を広げ合い寄り添い咲く。

無精者には最高の贈り物です。
古来「玉の緒」とも呼ばれてきた「ミセバヤ」ですが、
そもそもは、高野山の法師がこの花を誰に見せようかと
「ミセバヤ」を詠んだ和歌にちなんでいると伝えられているが・・・詠んだ歌がネットで見つけ出せない。
そんな中で、こんな歌が伝わっています。
玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの
よわりもぞする 式子内親王
とても真似などできないが、
玉の緒よ 命の5弁 寄り添えば 輝く花に
王冠を見る よかもん。
この花が枯れ落ちる頃、山には初雪が降ります。
近郷近在、ただいま紅葉の真っ盛りです。
追伸;
予知ダスさんが教えてくれた玉の緒に関する和歌です。
玉の緒とは
①
美しい宝玉を貫き通すひも。
出典万葉集 七六三
「たまのををあわ緒によりて結べらばありて後にも会はざらめやも」
[訳] 玉のひもをあわ緒のように結んだとしたら(=二人の仲がしっかりと結ばれていたら)、今後会わなくなるということがあるだろうか、いやないはずだ。
②
少し。しばらく。短いことのたとえ。
出典万葉集 三三五八
「さ寝(ぬ)らくはたまのをばかり恋ふらくは富士の高嶺(たかね)の鳴沢(なるさは)のごと」
[訳] 一緒に寝たのは短いあいだだけだったのに、恋いこがれていることは富士の山の鳴沢の(岩の音の)よう(に激しいもの)だ。
③
命。
出典新古今集 恋一
「たまのをよ絶えなば絶えねながらへば忍ぶることの弱りもぞする」
[訳] ⇒たまのをよ…。◇「玉」に「魂」をかけ、「魂」を肉体につなぎとめる緒の意からこの意味がうまれた。