香も高い橘を・・・思い出の銘菓;田道間守 | よかもん人生のブログ

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子供時代に1番だけ耳学問で覚えていた歌がある。
(たじまもりの歌)

文部省唱歌・田道間守の歌

1 香りも高い橘を
  積んだお船が今帰る
  君の仰せをかしこみて
  万里の海をまっしぐら
  今帰る 田道間守 田道間
 
神代の昔、垂仁天皇の命を受けた田道間守は
 
不老不死の霊果を求め大陸を10年余も捜し求め、
 
持ち帰ったが、垂仁天皇は既に他界していた。
 
    田道間守(たじまもり)は、古事記では多遅麻毛理、日本書紀では田道間守と表記される。垂仁天皇の命をうけて、不老不死の霊果を求めて海外に渡った。常世の国の非時香菓(ときじくのかぐのこのみ)を10年の歳月を要して持ち帰るが、天皇はすでにこの世におられなかった。田道間守は悲しみのあまり、天皇の御陵の前で非時香菓を献じて、号泣して殉死した。その跡に生えてきた樹が橘(ミカン)であったことから、明治40年に柑橘や菓子業の祖神として、祀られるようになった。(参考:三好右京『菓祖田道間守公』昭和4年)
 
菓祖「田道間守」と銘うった銘菓は各地に存在しているが、
 
子供時代、町内に橘屋と言う和菓子屋があった。
 
橘屋を代表する銘菓が「たじまもり」だった。
 
子供の、こ使いでは手が出ぬ高級和菓子だった。
 
何せ半世紀も前の記憶・・・定かではないが、
 
玉手箱のような形で、中身は「銘菓ひよこ」の様な餡で
 
当時としては珍しくチョコレートが掛かっていた。
 
包装も豪華で、個包装された上に金色の帯が掛けられ、
 
包装を見ただけで涎が出た。
 
滅多に口に出来ない高級和菓子だった。
 
店は一度潰れ、再建され又潰れたと風の便りで聞いた。
 
NHKの家族に乾杯で「田道間守」の話が出た事で、
 
昔の記憶が蘇り、思わず田道間守の歌を口ずさんでいた。
 
口の中に銘菓の味が蘇る。
 
帰省した土産として、職場に配ったが大好評だった。
 
別の店で「帰省」と言う名前の和菓子も有った。
 
鶯餅を模したような和菓子だった・・・その店も無い。
 
今は昔の物語となってしまった。
 
故郷は遠くに在りて想う者、近くに在りて思わざる者と
 
実感する此の頃です・・・故郷は寂れ果てていた。
 
起死回生の果実、常世の国の(かぐのこのみ)があれば、
 
地方再生の処方箋の一つになるのだろうが。
 
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昔は昔、今は今、ノア「アップルパイ」で我慢しようぜ。