ある記念旅行を計画中であった。
アルツハイマーで長年、施設暮らしで身寄りの無い妻の叔母、
肺炎の疑いで入院させましたと施設から電話が有った・・・
駆けつけると、差額ベットの個室に入院していた。
アルツハイマーが進むと、食べ物を噛む事も嚥下する事も忘れる・・・
既に他界している叔父のアルツハイマーで体験済みです。
87歳の叔母も今朝から飲み込む事が出来なくなったそうである。
血縁者は全てこの世を去り、延命治療をしても駆けつける人もいない。
痰を吸引し点滴を取り付け、レントゲンで肺炎の有無を検査していた。
自意識が無い今は、点滴が唯一の延命治療です。
点滴が出来なくなると咽に穴を開け更なる延命治療を続けますかと、
ドクターが聞いてきたが、私自身に照らし合わせて、
自意識がなく身内が居ない状態で延命治療は必要ないと断わった。
そして一旦帰宅した後、妻と娘が見舞いに行った。
そして明日はMRI検査をする予定だと連絡してきたが、
延命治療の必要も無いのに、MRI検査の必要が有るのですかと、
娘が逆質問したそうである???(この時、私は家に居た)
病院側は少し気色ばみ、それなら施設から移さねば良かったのにと、
発言したそうである・・・
我々が唯一の縁者であれば、旅行プランが宙ぶらりんとなりそうだ。
不思議な事もあるもので、
今朝鯉の水槽を覗き込んだら、ただ1匹残された錦鯉が水槽の隅で、
昨日まで元気で泳いでいた錦鯉がじっとして動かなかった。
叔母とは因縁浅からぬ、この鯉です。
あの世まで道ずれになるのかも知れません。