目が覚めたのは夜も明けきらぬ、4時前だった。
爽やかな風が吹き込む部屋で久々となる「仰臥禅=寝禅」を試みた。
私の場合、枕を外し寝床の上で仰向けになるだけ。
静かに息を整える。
白隠禅師の健康法を実践する。
隣で寝息をたてている、妻の呼吸が一つの目安になる。
妻が10回呼吸する時、私の呼吸は1回である。
ゆっくりと丹田呼吸をして止め、ゆっくりと吐く、
その繰り返しだけでよい。
気息を整えると体は軽くなる。
手先足先に血の流れ気の流れを感じる。
若い頃は、意識的に生体離脱を何度も体験した。
空中浮遊で家の上空を泳ぐように移動できた。
しかし生体離脱から生身に戻るとぐったりと疲れる。
だから最近は離脱前に止める、それで寝起きは爽やかとなる。
いつの間にか二度寝となり、子供達の姦しい声で起こされた。
夏休み朝の体操で子供達が集まって騒いでいた。
今日も真夏日となる予想、風鈴の音が聞こえてくる。