この写真の手作り民芸品が看護師さん達から注目を集めている。
一面識もない90歳の老女から送られた不思議な縁に繋がった、この鶴の話です。
12月5日、検査のため、来院した消化器科の待合所で、大腸の内視鏡検査は2名だけでした。
大量の消化剤を飲まされ、検査待ちの二人の間に親密感が生まれて話が弾んだ。
相手の方は近隣の町に住むかなりの有名人でした。
役所のトップと、日帰り温泉施設の社長を兼ねられている。
その方の病状は軽微でポリープの撤去だけで済む予定だそうだ。
私はすでに癌を予想しており、淡々として死も覚悟していることに、驚かれていた。
利害関係もなく、町おこし問題に関し、思いの丈を述べさせてもらった。
手術が成功し、退院できたら是非温泉に入りに来てください。
その際お知らせいただけば、地元の観光施設を案内いたしますと、温かいお招きに預かった。
検査時間が来てそのまま、私は即入院、13日が手術になりますと伝えた。
手術が終わり、ICUに入り、一人になったとき、看護師さんから面会人が来られています。
○○さんと言う方ですがどういたしますかと聞かれた。
お会いしますと答えると、あの方が、写真の民芸品を抱えて、入って来られた。
90歳の母が作ってくれました、良かったら部屋に飾ってくださいと、
励ましの言葉とともに置いてゆかれた。
ブログ友からは沢山の励ましのコメントを頂いており、民芸品と共に無上の喜びでした。
直後から、看護師さんたちの目をこの鶴が引き付け、謂れを聞かれた。
ある看護師さんが私も○○さんと同郷です、この作品は新宅(屋号)さんのお母さんの作品ですね。
私の実家は○○さん宅の前に住んでいます。
奇遇ですねと話が弾んだ。
更に一人、同郷の看護師さんが現れ、私の家にも同じ鶴がありますと申し出られた。
命のつながりが身近な所で見つかり、感動的に話が弾みました。
退院後は即お礼に伺うつもりで、住所を聞かせてくださいとお願いしました。
命のお裾分けとはこんな話でした。
私に取ってこの鶴は直腸癌から生還できた「火の鳥」の役目をしてくれました。